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Archive for the ‘ワンちゃんの病気のはなし’ Category

会陰ヘルニア

11 月 21st, 2010

ヘルニアにも、いろいろな種類があります。

臍ヘルニア、鼠径ヘルニア、椎間板ヘルニアなど、他にもいろいろあります。

 会陰ヘルニアは肛門の周囲にできるヘルニアで、ほとんどが男の子のわんちゃんに発生します。

 

肛門はいくつかの筋肉によって支えられ、保持されています。

その筋肉が男性ホルモンの影響で徐々に萎縮し、肛門を支えられず、開いた筋肉の間から

直腸やお腹の中の脂肪、臓器(膀胱、前立腺、小腸など)が脱出してくる状態です。

そうすると、うまくウンチが出来なくなり、排尿が困難となる場合もあります。

 

一度、発症すると手術以外に治す方法はありません。

しかし、筋肉の萎縮は男性ホルモンの影響でおこるので、早期に去勢すればまず発生しません

したがって、女の子に発症するのことはほとんどありません。

また、手術後も高い再発率が報告されていますので、まずならないように予防することが肝要といえます。

 

会陰ヘルニアの例を紹介しますが、血を見るのが苦手な方はご遠慮ください。

 

 

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肛門の周囲がお腹の中の脂肪や直腸の逸脱により膨らんでいます。

 

 

 

 

 

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皮下脂肪の中に赤いヘルニア嚢(脱出した脂肪や腸を含んだ袋)が見えています。

 

 

 

 

 

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ヘルニア嚢を破るとお腹の中の脂肪が飛び出ていました。

飛び出した脂肪を切除し直腸を元の位置に押し込み、開いてしまった筋肉の間を別の筋肉を使ったりして閉じていきます。

 

 

 

 

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両側とも整復し、術後5日目の様子です。

肛門周囲の膨らみはありません。

 

 

 

 

 

pb161696手術前はうまく排便できず、少量の便を頻繁にしていましたが、

このころにはつながった長いうんちをスムーズに排泄できるようになりました。

 

 

 

 

しかし、手術してもそれで終わりではありません。

再発予防のための食事管理や便を軟化させるなどして、排便時に負担のかからないようにします。

ワンちゃんの病気のはなし

潜在精巣(陰睾)

8 月 16th, 2010
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精巣は、もともとお腹の中で発生・形成されます。そして、生後1か月以内に陰のう内に移動します。

その移動が上手くいかず、精巣が途中で停滞したままの状態になるのが潜在精巣(陰睾)です。

この状態で放っておくと、精巣は通常の10倍程度の確率で腫瘍化するといわれています。

 

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上の写真では、陰茎の右に大きなこぶのようなものがありますが、

これはもともと右後肢の付け根(鼠径部)にあった精巣が腫瘍となり巨大化したものです。

精巣ですが、多くの女性ホルモンを分泌するようになり、

正常なオスのわんちゃんより乳頭が肥大していることが分かります。

 

しかし、もっと怖いのが骨髄にダメージを与えるということです。

骨髄の障害とは ①赤血球減少(貧血)、②白血球減少(免疫の低下)、③血小板減少(出血) 

のいずれかまたは全てです。

 

いずれも、生命の維持には欠かせないもので、どれか一つがなくても、死に至ります。

また、骨髄に障害が出た時点で手術をしても、回復する可能性は低いです。

一度、障害を受けてしまうと簡単にもとには戻りません。

つまり、症状が出たときにはもう遅いと言わざるを得ません。

 

予防のためには、生後6か月ごろに陰のう内に確実に精巣が2つ触れるかどうか確認し、

なければ、どこに精巣があるのか診断し、摘出を行うことです。

特にチワワに好発し、その他小型犬に多く発生します。

 

生後、何年も経つにも関わらず、精巣が陰嚢内に一つしかないことに気づいていない飼い主さんも

多くいますので、注意してください。

腫瘍化する前なら、去勢により予防できる病気です。

精巣腫瘍による骨髄障害は治療法がなく、致命的となります。

ワンちゃんの病気のはなし